2020年第2回の日本漢字能力検定(漢検)の開催が決まりました。
やばい、検定まであと2か月弱!
漢検に合格するための
効率のいい勉強法ってあるの?
自粛生活で気がゆるんで、すっかり勉強サボってたって方も多いのでは?
でも、2か月あれば大丈夫。
今回は、これまで家族総数およそ30回の漢検受検で分かった「もっとも効率よく合格できる勉強法」をご紹介します。(1級は別格なので除く)
(2020.11 追記「この勉強法でちゃんと合格できました!」↓)
#漢字検定 合否発表🌸
長女・次男とも漢検3級に合格しました✨
中学修了レベルなので、
2か月で小学生2人とも合格できたのは、
けっこうがんばった結果だよね
おめでと~🎊勉強方法はこのブログの通り✍️
(データ裏付けられてよかった)https://t.co/rRUfeMzfBHこれからも成長を楽しんでこ‼💪
— はかせママ@動画編集&ブログ (@Hakushi_mama) November 9, 2020
小学生でも2か月の勉強でムリなく中卒レベル3級に合格できました。
漢検は、傾向がハッキリしているので、やるべき対策も決まっています。
結論から言うと、漢検攻略のポイントは「”読み”から始める学習順序」と「過去問演習」。
そこに、ちょっとしたコツを加えれば、短期間でもしっかり合格ラインを超えられますよ。
必要なおすすめ教材はたった2つ。
それでは、具体的な勉強法について、合格・不合格をわける注意点も加えてご紹介しましょう。
教材はこの2つ、お金も時間も最小限に!
書店に行くと、バラエティ豊かな教材が「漢検コーナー」を彩っていて、どれを選べばよいか迷ってしまいますよね。
漢検合格のためにベストな教材は次の2つ。
様々なタイプの教材を試してわかりましたが、本当にこれで十分です。
(2)漢検過去問題集(最新でなくてもよい)
その使い方と選ぶ際の注意点について、それぞれくわしくご紹介します。
(1)ポケットタイプ一問一答問題集
もっとも効率よく学習できるのが、このタイプの問題集。
便利な「漢字表」や実力を試せる「模擬試験」もついていて、最低限必要な内容がポケットサイズにまとまっています。
かならず「解説(意味)付き」・「見開き」タイプを選びましょう。
「見開き」でスキマ時間にささっと復習
いちばんの利点は、見開きで左に問題、右に解答、すぐに答えを確認できること。
1分でも時間があれば、20~30問の学習ができるので、スキマ時間にささっと復習できます。
漢字にかぎらず、受け身の勉強だけでは問題は解けるようになりませんよね。
この問題集なら最初からインプットとアウトプットを常に繰り返すことができ、しっかり記憶が定着しますよ。
「意味付き」なら調べる手間なし
また、いきなり知識のない状態から入っても、「漢字表」や「意味」の掲載があれば辞書いらず。
おススメの問題集なら、すべての問題の熟語・四字熟語に短く解説(語句の意味)が掲載されているので、調べる手間が省け、超効率的です。
「頻出順」で効率よく点数アップ
時間がない人向けに、頻出順になっているのもありがたいポイント。
漢字検定は、「よく出る漢字は何度も出題され、出ないものは出ない」という特徴があります。
だから、頻出順に3段階(例:ランクA~C)にわけられた最初の最頻出問題(ランクA)をくりかえすだけで、すぐに実力が伸びていくのを実感できます。
モチベーションもあがるので、これは大事。
さらに、ランクBまでマスターすれば合格点前後に、ランクCまで攻略すれば確実に合格圏内に入るという感覚です。
ただ、本番の漢検では、1~2割くらいは過去問にない初めての問題に遭遇するもの。
その分、どうしても普段の過去問で獲得できていた点数より10点ほど低いスコアになると考えておきましょう。
そのため、過去問では合格点のプラス15点以上とれるまで勉強しておくのがマストです。
(2)漢検過去問題集(1年分13回+1回)
過去問の構成を知って、特徴に慣れておくことも重要です。
各級で問題の構成はすこし違いますが、漢字検定の問題構成は昔からほとんど変わりません。
(ただし、2020年は配当漢字も変更となっています。また、予告なく問題構成が変更になる可能性もあります。
問題構成の特徴を知っておくことは、ミスを防ぎ、弱点を攻略するためにも必須です。
たとえば、「(一)読み問題」30問のうち、ラスト10問は必ず「訓読み」問題になっています。
これを知っておけば、分からないからといって適当な音読みを当てはめたりすることはなくなり、ムダに問題を落としてしまうことが減らせますよ。
1冊13回分の過去問で傾向に慣れる
漢検協会は毎年、前年の13回分の過去問題集を出版しています。
10年以上古いものは、少し問題構成が違うものもあります。
でも、ここ数年の傾向はほとんど変わっていないので、多少古い年度の過去問題でもOKです。
また、各級の過去問には、付録でひとつ上の級の問題が一回分ついているので、前の級の付録と合わせて13+1回分。
あれば、ぜひそれも利用しましょう。
準1級以上は、多めに過去問を用意しよう
準1級以上は年3回の公開会場でしか受験できません。
そのため、問題集も1冊で3回分しか掲載されておらず、1級と合冊になっています。
予算が許すなら、数冊分用意できると安心です。
(私は国会図書館で過去問のコピーを入手しました。入手に時間がかかる場合もあるので、準備はお早めに。)
実際の勉強スケジュール
勉強する順番はとても大切。
例えば、先に「類義語・対義語」問題を攻略しようと思っても、苦労するわりに、実力は伸びません。
なぜなら、ここは「読み」「書き」がある程度できないと点数が上がらない分野だから。
このように、勉強順を間違えると効率も悪くモチベーションが下がる一方です。
学習順は守りましょう。
学習順は「読み」→「書き」その他はあと回し
時間がたっぷりある時ならよいのですが、短期集中で合格に近づくためには「書く」作業はできるだけ省くのが鉄則です。
書くことは効果がありますが、時間がかかる上にいきなり書いても簡単には覚えられません。
最短で効率よく覚えるためには、「書く」練習はしないで、「読み」から徹底的にたたきこむ学習をしましょう。
「書き」問題を勉強するのは、「読み」が7割できるようになってからでOK。
すでに意味を知って見慣れてきた漢字なので、少ない回数の練習で覚えやすくなっているはずです。
さらに、「四字熟語」や「熟語の構成」などのその他の問題は、「書き」が7割できるようになってからで十分です。
いきなり語彙力が必要な「対義語・類義語」問題から勉強を始めても、全く歯が立ちませんよね。
「読み」「書き」の順番で攻略するうちに、自然と「その他」の問題も解けるようになります。
この順番を守れば、時短できるうえストレスも少なく、着実に点数を伸ばしていけますよ。
初回は問題と答えを「読む」
最初は1問も解けなくて当然。
いきなりテストをしても、0点でテンションは下がるだけ。
まずは、漢字と意味まで読んで、「なんか見たことあるな」を増やしていきましょう。
上級者や保護者がいっしょに勉強できるなら、即興で例文をつくってあげたりすると、印象に残りやすくおすすめです。
「書き」練習はテンポよく、字が雑でもOK
漢検では、ハネ・トメなど細部まで人間の目でしっかり採点されます。
そのため、漢字初心者(10~9級受検者)には、ていねいな文字でトメ・ハネまでしっかり指導することが必要になります。
でも、8級以上でトメ・ハネなどの基本をマスターしているなら、普段の練習は雑な字でOK。
キレイに書く必要もなく、手がなめらかに動くくらいサラサラと書けるようになるのが目標です。
書き問題は、やはり実際書いてみることが大事。
でも、書くことはとても時間がとられる作業なので、確実にわかる問題はスルーするくらいテンポよく進めていきましょう。
もちろん、本番ではしっかりトメ・ハネまで丁寧に書くようにしてください。
細部までしっかり採点されますので、ここで減点されるのは悲しいですよね。
間違った問題に印をつけて、できるまで繰り返す
できた問題はさっさと無視して、できなかった問題のみ何度も繰り返しましょう。
2回目でもできなかったもの、3回目でもできなかったものは、さらに印をつけていきます。
苦手な問題は印が重なって目立つので、何度もチェックできます。
なかなか覚えられないものは、単語カードにして常に持ち歩くのも効果的です。
また、意味をイメージしたり類義語・対義語とセットで覚えるのも印象に残りやすくおススメです。
スキマ時間を漢字の勉強に投入
待ち時間の5分、トイレで5分、寝る前5分、という小刻みで構いません。
ポケット問題集や単語カードにして、5秒でも時間が空いたら1問やるクセをつけてみましょう。
脳は、もともと重要でないことは忘れる機能があります。
漢字のもつ強いイメージとともにリピートすることで、脳に「重要だ」と思い込ませましょう。
2週間が過ぎたら、過去問をやってみる
勉強をはじめて2週間では、まだ合格点(準2級までは7割、2級以上は8割)を取るのは難しいはず。
200点中100点(10~9級は150点中80点)がとれたらラッキーです。
本当のねらいは、ここから。
グングン点数が伸びていくのを実感してもらうことが大事なので、最初はむしろできなくて大丈夫です。
今の実力がわかったら、それに一喜一憂することなく、「ポケット」タイプの演習を繰り返して、できない問題をつぶしていきます。
ラスト3週間は、過去問を解いて記録
メモ程度でよいので、点数を記録していきましょう。
この段階では、見たことのある問題が増え、回を重ねるごとに~5点くらいずつ点が伸びていくはずです。
間違えた問題は、そのつど復習して、単語カードに書くなどして記憶を補強します。
実は、年3回の公開会場の受験のほか、全国で行われている準会場での試験が7回分掲載されているのですが、私の感覚では、公開会場での試験は準会場のより5~10点くらい点数が高く取れる傾向があるように思います(私見です)。
順調に点数が伸びたと思ったら、また少し下がる。そんなこともありますが、全体的には伸びているはずなので、気にしないでがんばって。
漢字を覚えるコツ
いちばんの暗記のコツは「楽しく」勉強することだと思います。
続けようというモチベーションも維持でき、記憶にも残りやすくなるからです。
勉強に王道はありませんが、次に挙げるようなひと手間で、漢字を忘れにくくなり楽しさもプラスされますよ。
「意味」・「部首」をあなどるなかれ
「部首」問題が苦手という人も多いと思います。
「部首なんて覚えても、意味ないじゃん」という人もいるでしょう。
でも、配点は少ないとはいえ、漢検で問題が出るので避けては通れません。
そうでなくとも、部首は漢字を覚えるうえで、楽しくて覚えやすくなる要素が満載。
ぜひ注目してみることをおすすめします。
部首に着目すれば、「しめすへんかな?ころもへんかな?」と迷ったとき、漢字の意味つまり部首に注目していれば間違えることはなくなりますよ。
「音」・「訓」セットで記憶する2つのメリット
・「音➡訓」「訓➡音」とヒントにして、思い出しやすい
新出漢字を習うとき、訓読みもあるにもかかわらず、音読みしか習わない漢字って多いですよね(その逆も)。
ですが、たとえ覚える必要がなくても、音訓どちらも一緒にチェックしておく方が効果的。
むずかしくても訓読みをチェックしておけば、その漢字の意味がよく分かりますよ。
できれば、その漢字をつかった熟語を2~3個チェックしておきましょう。共通する意味が見えてきて、同音異字と間違えなくなります。
そして、思い出すときも「音➡訓」「訓➡音」がヒントになることがあります。
私もよくそれで思い出しました。
「書き問題」採点は、他人にお願いしよう
自分で書いた漢字って、自分では細かい間違いを発見しにくいものです。
必ず一度は「書き問題」は他人に採点してもらいましょう。
たとえば、点のある・なし、横線の数、・・・しまいには「のぶん」か「また」かといった大きなミスまで、自己採点では見落としがち。
いっそのこと全然分からない漢字なら注意も払うけど、なまじ自信があってそのカタチだと思い込んでいる場合は、厄介です。
チェックする人は、まちがい探しをするつもりで、細部までしっかり確認してあげましょう。
学力以外で不合格になる原因3選
・問題の解き忘れ・回答欄の間違え
・過去問にない初見の問題に対応できない
幼い子は要注意!想定外のアクシデント
わが家の子どもたちは、割と早くから漢字検定にチャレンジしました。
長男:4歳で9級合格(初回は不合格)
長女:3歳で10級合格
次男:4歳で10級合格(初回は不合格)
男の子2人は、実力はあったものの初回は不合格。
幼すぎたゆえに起きてしまったアクシデントは、枚挙にいとまがありません。
今となっては笑い話の失敗談ですが、親も反省するところがいっぱいです。
(その日は二度と試験室に入ってくれなかった。息子は当時3歳、すまぬ。)
(けっこう序盤だったので、ほとんど解答できず)
(現在は、開きやすいシールタイプに改良されました)
(その後は厚い座布団持参し、使用も許可されるようになった)
うちとは逆で、高齢の受検者による失禁アクシデントも2回目撃したことがあります。
不測の事態に備えるのはもちろん、ムリをしないことや、どうしても心配なときは主催者に相談しておくのも一案ですね。
(追記)2020年第二回の漢字検定で、小4息子がこんな失敗おかしました。
みなさまはくれぐれもご注意ください。
#漢字検定
失敗談💦
小4息子が検定会場で取り出したのは、
いつも学校で使っているこの鉛筆でした😅こんなの使ったら失格やん‼️
慌てて同じ会場にいた姉に
シャーペン借りて事なきをえました。無事終わったからまぁいっか。
お疲れさまでした😊 pic.twitter.com/6i6zZO8q1o
— はかせママ@動画編集&ブログ (@Hakushi_mama) October 19, 2020
問題の解き忘れ・回答欄の間違え
漢字検定の問題用紙は、「ウラ・オモテ」があります。
(本人は、「全部できたよ!」と自信満々でした。当時4歳)
(よく聞くミスですが、かなり致命的です)
こんなありえない間違いも、緊張していたら起こりうるもの。
どうぞご注意ください。
ちなみに、「受験票を忘れた」場合は、仮受験票を発行してもらえます。
会場についたら、早めにスタッフに相談するようにしましょう。
過去問にない初見の問題に対応できない
実力といえば実力ですが、過去問で見たことのない問題の対応で合否が分かれることも。
毎回、いくらかは初見の問題が含まれているもの。
ここで、経験豊富な大人なら前後の文章から類推して漢字を当てはめたりしますが、子どもではなかなか難しく、空欄のまま提出することがあります。
そんな場合でも、できるだけ解答欄は埋めるようにしましょう。
とくに、選択問題は書かなきゃ損です。
実際、過去問演習では常に私より点数の高かった息子が、当日は初見問題に対処できずギリギリで涙をのんだことがあります。
まとめ
(1)ポケットタイプ一問一答問題集
「見開き」「意味付き」「頻出順」
(2)漢検過去問題集
「傾向に慣れ」、「実力を知る」
「読み」→「書き」から
「繰り返す」
「過去問を解いて記録」
漢字を覚えるコツ
「部首」もチェック
「音」・「訓」はセットで記憶
「書き問題」採点は他人に頼む
想定外のアクシデントあれこれ
問題の解き忘れ・回答欄の間違い
過去問にない初見の問題への対応
本来は長時間かけてじっくり勉強していきたいものですが、今回は2か月短期集中用の勉強法をお伝えしました。
2020年度は配当漢字の変更もあって、検定問題のリニューアルなど予期しない変更もありえます。
それでも、ご紹介した対策を行っていれば、合格点の攻略は十分に狙えるはずです。
本番当日は、しっかり体調をととのえて落ち着いて臨んでいただければと思います。
検定時間は十分にありますから、分からない問題があっても慌てず1問1問ていねいに答えていきましょう。
テンパると頭が真っ白になることがありますが、そんな問題は後回しにすると、意外と思い出せたりするものですよ。
せっかく受検するなら、ぜひ勉強も本番も楽しんでください。
みなさまのよいご報告をお待ちしています。
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